超音波スピンドル最大の弱点
Rs-JAPAN 福岡ファクトリーです。
前回の「いろは」その「い」では超音波スピンドルは回転に加え
ツールを上下方向に振動させる事でガラスをガンガン叩き加工するとお伝えしました。
だったらガラスの穴加工は超音波スピンドルを使うべきじゃないの?
どんなツールでもつけてガンガン加工しようよ!
と、思いますよね。
しかし、しかしっ!!
どんなツールもポン付けできない超音波スピンドル特有の弱点があるのです。
超音波スピンドルはスピンドル本体の中に超音波振動子というものが入っています。
この振動子に電圧を加えると、なんと振動子が伸び縮みを始めます。
そして、この伸び縮みが
ブースター → ホルダー → ツール
この順序で伝達され最終的にツール先端が上下に振動しています。
ここで強烈な超音波縛り発動します。
超音波振動子(40kHz)に電圧を加えて振動させるには
「振動子+ブースター+ホルダー+ツール」全体の固有振動数が40kHzでなければならない!
ピンときましたか?
全体で固有振動数を調整しなければならないので、適当なツールを取付けると
固有振動数が40kHzから外れてしまい振動できなくなるのです。
どうですか?強烈な縛りでしょ?(自慢げに)
これが面倒なんですよね。実際に現場で作業されている方々からすると。
超音波スピンドルの普及が今一つ進んでいない理由の一つと思います。
Rs-JAPANは超音波スピンドルを販売した後のアフターフォローを大切にしています。
お客様が加工したい形状に合わせて過去の実績、経験を踏まえツールの調整方法、加工条件などできる限り情報を提供致します。
超音波スピンドルは売切りできない製品です。今は。
でも、誰にでも簡単に扱えて売切りできるようにするのが私の夢(野望)です。
あとがき
今回は岡本太郎先生の鐘に登場いただきました。
初めて拝見した時、「ツノがあるだけで鐘もここまで男らしく格好良くなるのだなぁ」と驚きました。
ツノを付けるとどこまで格好良くなるのか興味はつきません。誰かファンシーなものにツノチャレンジしてください。
イラストを裏紙に書いたらモロに透けました…
書き直す気力もないのでそのままです。
(まぁ「ECO」という事でよろしくお願いします)