超音波スピンドルは、何故目詰まりが少ないのか?
Rs-JAPAN 福岡ファクトリーです。
超音波スピンドルを使うとツール寿命が延びます。
Rs-JAPANではお客様にそう宣伝しています。
多分、どのメーカー様でもこの特徴は宣伝されているのではないかと思います。
これは超音波振動をON/OFFして工具寿命を比較した場合で、もちろん主軸回転数・送り速度・工具は全く同じという前提です。
とりわけダイヤモンド電着ツールを使用した場合、その差が顕著に表れます。
なぜか?
ダイヤモンド電着ツールは目詰まりしやすいからです。
特にダイヤモンド砥粒が小さい(=目が細かい)ツールは直ぐに目が詰まってしまいます。
目が詰まるとどうなるのか?
凹凸がなくなり平らになります。
平らな物が回転しながらガラスに押し付けられるだけの状態に陥ります。
それでも機械の力でぐいぐい押し付けられます。
結果、摩擦熱まで発生しガラスが割れたりツールが折れたりします。
下記は目詰まりによるガラス割れのメカニズムです。(ジオン驚異の)
目詰まりを低減できればツール寿命が長くなりそうですよね!
なんと超音波スピンドルは特に何をしなくても目詰まりが低減できるのです!
なぜ?なぜ?
超音波スピンドルを使用すると研削液の中でキャビテーションが発生します。
(キャビテーションの詳細はネットで検索してくださいね。私も学術的には理解しておりませぬ)
詳しい方のお叱りを承知で、大~雑把に言うと研削液中に小さな泡が発生。
その泡が爆ぜる(はぜる)衝撃でガラスの切りくずを除去してくれるのだそうです!
実際、超音波ON/OFFで目詰まり具合を比較すると一目瞭然なんです。
近いうちにRs-JAPANホームページにアップしたいと思いますのでお楽しみに!
詳しい解説はサラっーと端折らせていただきましたが、
・目詰まりによるガラス破損のメカニズム
・超音波スピンドルによって自動発生するキャビテーション効果
↓
超音波スピンドルを使うとダイヤモンド電着ツールの寿命が延びる
なんとなく理解したような気分になっていただければ作戦どおりです!
あとがき
最後に登場していただた切りくずさんの顔は楳図かずお先生の絵を参考にさせていただきました。
(全く画力が追い付かず大変失礼致しました)
楳図先生が描く絶叫顔は鬼気迫ってる感半端ないですね。
挿絵は手書きという縛りを自ら決めたのですが、疲労も半端ないですね。